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九州大学が糖尿病治療薬の副作用に対する特効薬を発見

投稿者:ジーニアスプラス

 2017年7月12日、九州大学は米国科学雑誌「Molecular and Cellular Biology」のオンライン版にて、糖尿病治療薬の副作用に対抗する薬剤を発見したと発表した。その内容は、糖尿病治療薬メトホルミンの使用で重大な副作用を起こす乳酸アシドーシスに対して、PHD阻害剤が特効薬になり得るという。

 メトホルミンは、2型糖尿病の代表的な治療薬で、血糖値を下げると共に、癌細胞の増殖を抑制するなどの効果もあると報告されている。しかし、このメトホルミンを腎機能が低下している患者が服用した場合、メトホルミン関連乳酸アシドーシスが副作用として発生する危険性があった。この乳酸アシドーシスは致死率が50%と高く、患者の生命を脅かす存在であり医学会では大きな問題となっていた。

 今回九州大学が発表した論文では、乳酸アシドーシスを発症したマウスに対して、PHD阻害剤(プロリン水酸化酵素PHDにおける酵素の活性を抑制する薬剤)を投与したことにより、生存率が劇的に改善したという。

 メトホルミンは世界で1億2千万人以上の糖尿病患者が服用している治療薬であり、今回の研究結果によって、致死率が50%もある乳酸アシドーシスへの救済策の確立が期待される。